平成29年度政府予算案は、12月22日午前の閣議で決定した。本会関係では、戦没者遺族の処遇改善に関する要望事項は、公務扶助料、遺族年金等の据え置きをはじめ、遺骨収集事業関係費の拡充強化、戦没者遺児による慰霊友好親善事業の実施等その他の処遇改善項目に係る予算も、概ね概算要求通りに計上された。
平成29年度政府予算における戦没者遺族処遇改善項目は以下のとおり。
要望事項実現に向け 全国遺族代表が終結
十二月十五日、東京千代田区の自由民主会館八階ホールに全国の戦没者遺族代表約四百二十人が参集して、第七十二回全国戦没者遺族大会を開催。大会には来賓として高市早苗総務大臣、塩崎恭久厚生労働大臣、自民党から細田博之総務会長、古屋圭司選挙対策委員長をはじめ、自民党所属衆参国会議員等が多数出席した。
全国戦没者遺族大会で挨拶に立つ水落敏栄本会会長=12月15日、自由民主会館で
日本遺族会では、以下のとおり組織の拡充強化に取り組んでいます。
① 戦没者の遺児は、組織の中核であることを自覚し、慰霊祭への参加、会費の徴収、機関紙の配布等々、積極的に支部の活動に参加、協力するのは無論、各種事業に戦没者の孫・曾孫等と一緒に参加するよう努める。
② 支部にあっては、引き続き魅力のある支部づくりを創造するとともに、新規会員の獲得と後継者の育成に努める。
ア.慰霊友好親善事業及び遺骨帰還事業の参加者等に対し、説明会や報告会等の会合を設け、漏れなく会員とするように努力する。
イ.特別弔慰金受給対象者に対し、簡単な資料等を作成し、申請に関する相談等を通じてその主旨、運動の経緯等を説明するとともに、理解と協力を要請し、組織活動への参画を働きかける。
ウ.次世代後継者である「戦没者の孫、曾孫の会」の組織化を図る。
当面の会員数は、各支部50~100名程度とする。
③ 女性部は、昨年本会に提言した事項について、着実に実行に移すよう本部・支部と一体になり取り組む。
また、各支部にあっては、女性遺児の参加を積極的に要請するとともに、遺児の配偶者、孫、曾孫の入部を促進し、後継者の育成に努める。
さらに、家族ぐるみで参加できる魅力的な部会を引き続き模索する。
④ ブロック会議を開催し、連携を密にするとともに、情報の共有化をはかる。