日本遺族会は2月22日、第14回理事会を東京千代田区の千代田会館で開催した。英霊顕彰運動及び処遇改善運動の経過並びに今後の運動方法、平成29年度本会諸会計予算の第2次補正、平成30年度事業計画及び収支予算などについて審議がなされ、何れも承認された。
戦没者の孫、甥、姪ら76人が出席
本会女性部は、平成二十三年八月に本会活動を継承する後継者をつくることを提言してから早や五年七ヵ月、全国二十一支部に戦没者の孫等を糾合した青年部が結成された。これを受け三月二十四日、参議院議員会館講堂で全国から戦没者の孫、甥、姪ら七十六人と戦没者の遺児らの出席を得て、日本遺族会青年部の結成式が盛大に行なわれた。
三月二十四日、平日にもかかわらず、北は北海道から南は鹿児島県まで一都一道一府三十五県の青年部代表七十六人と、遺族会役員ら六十一人が参集し、開会前から会場は、若者の熱気で溢れた。
午後一時三十分、坂爪奈美(東京都)氏の司会で始まり、山本良幸(愛媛県)氏の開会の辞、続いて国歌斉唱、黙禱と続き、水落敏栄会長に代わり宇田川剱雄副会長が挨拶した。次いで、三浦妙子女性部長が「女性部は勿論、本部・支部も青年部の活躍を信じて今まで以上に応援を惜しみません。期待しています。皆さんにバトンタッチします」と挨拶した。次いで、自民党を代表して高村正彦副総裁が「遺族会の継承者となられたことは心強い。党として青年部の活動を支える事を約束する」と挨拶。尾辻秀久遺家族議員協議会会長は、「私たちの今があるのは、先の大戦で亡くなられたご英霊のおかげ。その英霊を忘れてはならない。そして語り継いで行かなければならない。その役割をしっかり果たしてほしい」と、青年部への期待を込めた。その後、伊吹文明遺家族議員協議会最高顧問、今村雅弘復興大臣、高市早苗総務大臣、細田博之自民党総務会長、戦没者の孫の議員四人が挨拶した。
次いで、水落会長が挨拶に立ち「日本遺族会創立七十周年の記念すべき今年、青年部を結成する事ができた。平和で豊かな社会に育った世代であるが故に、今後どういった活動をするか模索が続くと思うが、世界の恒久平和を希求する遺族会の社会的責務を後世代に伝える為に、遺児世代と青年部が両輪となって活動して行かなければならない。ご参集の皆さん、どうか、遺族会の活動に力添え願いたい」と青年部への期待を込めた挨拶をした。その後、西山尚利(福島県)氏の青年部立上げまでの経過報告の後、共同代表を代表して辻正人(兵庫県)氏が「おまたせいたしました。青年部、いよいよ一歩踏み出すこととなりました。日本遺族会を継承し、どんな形であれ変化を恐れず、本質をしっかり見極めた青年部にして行きたい。そして、言い訳をせず、行動を起こしながら青年部を盛り上げていく」と決意を述べた。青年部共同代表の紹介の後、衛藤晟一内閣総理大臣補佐官の発声で万歳三唱を行ない結成式は終了した。
その後、靖国神社に赴き青年部結成の奉告参拝を行い、都内ホテルで結成式出席者による懇親会が開かれた。
今後、青年部の一層の活躍が期待される。
日本遺族会は2月23日、第11回理事会を東京千代田区の千代田会館で開催した。英霊顕彰運動及び処遇改善運動の経過並びに今後の運動方法、平成28年度の本会諸会計予算の第二次補正について審議がなされ、何れも承認された。また、平成29年度の事業計画及び収支予算書についても承認された。
平成29年度政府予算案は、12月22日午前の閣議で決定した。本会関係では、戦没者遺族の処遇改善に関する要望事項は、公務扶助料、遺族年金等の据え置きをはじめ、遺骨収集事業関係費の拡充強化、戦没者遺児による慰霊友好親善事業の実施等その他の処遇改善項目に係る予算も、概ね概算要求通りに計上された。
平成29年度政府予算における戦没者遺族処遇改善項目は以下のとおり。
要望事項実現に向け 全国遺族代表が終結
十二月十五日、東京千代田区の自由民主会館八階ホールに全国の戦没者遺族代表約四百二十人が参集して、第七十二回全国戦没者遺族大会を開催。大会には来賓として高市早苗総務大臣、塩崎恭久厚生労働大臣、自民党から細田博之総務会長、古屋圭司選挙対策委員長をはじめ、自民党所属衆参国会議員等が多数出席した。
全国戦没者遺族大会で挨拶に立つ水落敏栄本会会長=12月15日、自由民主会館で