日本遺族会は、新型コロナウイルス感染症予防対策のため、6月17日に開催を予定していた第12回評議員会を5月の第20回理事会に続き、会議を開催することなく書面による決議を行った。書面決議に諮られた理事及び評議員の一部改選など四つの決議事項は、何れも評議員各位の同意を得て承認された。
日本遺族会では、令和二年度事業計画で社会奉仕活動の推進として、本会が平成11年度から3年間でミャンマー(旧ビルマ)に建設贈呈した3校の小学校の修繕費用について寄附金を募ることとなりました。
本会は平成11年度に、先の大戦で18万の将兵が散華されたミャンマー(旧ビルマ)の子供たちのために小学校を建設するための基金を創設し、同年度から建設、ヤンゴン市内の北オカラッパ小学校、アキャブ市内のバンドータズー小学校、ペグー市内のカドウインチャン小学校が計画通り建設され、竣工記念式を経てそれぞれ贈呈しました。
本会では戦跡慰霊巡拝や慰霊友好親善事業(遺児巡拝)の際にはその都度小学校を訪問して学用品や衣料等を寄贈してきましたが、建設から二十数年が経過し校舎等も老朽化が進んでいることから関係ご遺族をはじめ広くご遺族の皆様から寄附を募り、修繕費用に充てたいと考えております。
ついては、「ミャンマー小学校修繕募金」として次の通り、口座を開設いたしましたので、ご賛同の方はお振込みをお願いいたします。
・口座番号 三井住友銀行神田支店 当座預金 1015126
・口座名 一般財団法人日本遺族会=ザイ)ニホンイゾクカイ
・募金単位=一口3千円~
「戦没者等の遺族に対する特別弔慰金」(第十一回特別弔慰金)について、請求手続きが始まりました。
制度の概要
今日の日本の平和と繁栄の礎となった戦没者等の尊い犠牲に思いをいたし、国として改めて弔意の意を表するため、戦没者等の遺族に特別弔慰金が支給されます。
支給対象者
令和2年4月1日(基準日)時点で、「恩給法による公務扶助料」や「戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金」等を受ける戦没者等の妻や父母がいない場合に、次の順番による先順位の遺族一人に支給されます。
一.令和2年4月1日までに戦傷病者戦没者遺族等援護法による弔慰金の受給権を取得した方
二.戦没者等の子
三.戦没者等の①父母、②孫、③祖父母、④兄弟姉妹
四.右記以外の戦没者等の三親等内の親族(甥、姪等)
※戦没者等の死亡時まで引き続き一年以上の生計関係を有した方に限られます。
※請求手続きの簡素化のため「同意書」が廃止されたので、同順位の方が複数いる場合は、話し合いのうえ、代表して請求する方を決めてください。
支給内容
額面二十五万円、五年償還の記名国債
※国債の償還金は、令和三年から毎年一回、年五万円ずつ支払われます。
請求期間
令和2年4月1日から令和5年3月31日まで
請求窓口
詳しくは、お住まいの市区町村の援護担当課へお問い合わせください。
募集要項・実施計画概要はこちらをクリック
▼参加費10万円
※東京等に集合し、結団式及び渡航に係る説明会を行う。なお、集合場所まで及び解散場所からの交通機関はご自身の手配となる。移動に係る国内交通費及び帰国時の宿泊代、渡航手続手数料等は個人負担となる。
▼参加資格 戦没者の遺児。令和元年度参加者を除き、複数回の応募が出来る。
▼申込方法 在住する各都道府県遺族会事務局へ。
参加者の資格審査に当たり、申込書の記入項目の全てに記入を要するので、事前に申込用紙を取り寄せていただき、記入項目に不明な点(戦没者の部隊名等)があれば各遺族会に相談し条件を満たしたうえで提出願いたい。なお、申込多数の場合は選考となる。
また、巡拝地域や実施時期等は、相手国や交通機関等の事情で変更、延期または中止となる場合があるので、予めご了承願いたい。
なお慰霊友好親善事業には、参加者の高齢化を考慮し、看護師が同行する。
本会が厚生労働省の委託を受け実施している「戦没者遺留品の返還に伴う調査」事業で、戦没者の遺品の返還運動を推進しているOBONソサエティから本会に照会があった遺留品について、愛知県で3件それぞれ遺族に返還された。
ペンシルベニア州在住のグレン・アンダーソンさんが元米兵の祖父から譲り受け保管していた日章旗が、尾張旭市出身で、本邦近海で戦死した水野誠さんのものであることが判明した。12月20日に愛知縣護国神社で柴田愛知県遺族連合会会長から姪の田口美鈴さんに引き渡された。田口さんは「亡くなったお祖母ちゃんが生きていればとても喜んでくれたのでは」と話した。
ニューヨーク州在住のケン・ファレルさんが元米兵の叔父から譲り受けた日章旗が、沖縄本島首里で戦死した瀬戸市出身の滝川十郎さんのものであることが判明した。12月23日に瀬戸市役所市長応接室で伊藤保徳市長から甥の伸康さんに引き渡された。伸康さんは「まさかこんな形で受け取ることができるとは。保存状態もいいので親戚に見せたい」と感慨深げに話した。
ルイジアナ州在住のドナルド・ヘンリーさんが元米兵の義父から譲り受けた日章旗が、西尾市出身で、フィリピンルソン島で戦死した牧藤雄さんのものであることが判明した。一月十六日に西尾市役所で中村健市長から義弟の辰男さんら遺族に引き渡された。辰男さんは「皆が日の丸を持って行ったが、こうした形で帰ってくるのは奇跡で本当にありがたい。」と話した。