日本遺族会が厚生労働省から補助を受け実施する「戦没者遺児による慰霊友好親善事業」では、令和5年度はインド地域を9年振りに計画するなど、参加者を募集している。また、本年度より付添者となる戦没者の孫、ひ孫、甥、姪の旅費に対する補助が一部認められたので、一人でも多くの遺児に青年部世代とともに参加願いたい。
本会が厚生労働省から補助を受け実施する「戦没者遺児による慰霊友好親善事業」の本年度計画概要をお知らせする。
本事業は、戦没者の遺児を対象とし、亡き父等の戦没地周辺を訪れ慰霊追悼を行うとともに、現地の方々との友好親善を深めることを意図としている。
なお、本年度より戦争の悲惨さ、平和の尊さを語り継ぐことを目的に、青年部育成の一環として、戦没者の孫、ひ孫、甥、姪が付添者として遺児に同行する場合には、国より3分の1の補助(※1)が受けられることとなった。一人でも多くの遺児に青年部と共に参加願いたい。
募集要項は次の通り。
▼参加費 10万円。
▼時期及び地域 実施計画概要参照
※東京等に集合し、結団式及び渡航に係る説明会を行う。なお、集合場所まで及び解散場所からの交通機関は自身の手配、負担となる。また、帰国時の宿泊代、渡航手続き手数料等、さらに日本国内外問わず、新型コロナウイルス感染症対策によるPCR検査等の費用は、個人負担となる。
▼参加資格 戦没者の遺児。(周辺公海上を含む実施地域で父等を亡くした方に限る)
▼申込方法 在住する各都道府県遺族会事務局まで
参加者の資格審査には、申込書の記載内容を確認するため、事前に申込書を取り寄せ、記入項目に不明な点(戦没者の部隊等)は各遺族会に相談し、記入した上で提出願いたい。
なお、申込多数の場合は選考となる。
実施地域や実施時期等は、相手国や交通機関等の事情で変更、延期、中止となる場合がある。また、新型コロナ等の感染状況は、各地域の締切日を待って慎重に判断するので、予めご了承いただきたい。参加者の高齢化に考慮し、看護師が同行する。
事業の参加地域によっては、ワクチン接種証明書、スマートフォン等が必要となる。
※1 青年部付添者の補助は遺児の参加費からではなく、旧戦域での旅行費用(実費)に対する補助となる。
※2 インド、マーシャル・ギルバート諸島地域については、申込締切が実施予定日の4ヵ月前となる。
沖縄戦の組織的戦闘が終結した昭和20年6月23日からまもなく78年となる。本土防衛の最後の砦として、戦死者は約20万人以上、県民の4人に1人が犠牲となったとされる。
映画「島守の塔」は、終戦末期の沖縄で、県民の姿と、本土より赴任した島田叡県知事と荒井退造警察部長の苦悩や葛藤を通して、戦争の悲惨さ、平和の尊さを考える一作となっている。
我が国の国民の9割が戦後生まれとなる中、戦争の風化を危惧する報道機関、中でも警察部長荒井退造氏の出身地である栃木県の下野新聞社などの新聞社やテレビ局が中心となって制作された。
劇場以外のホールや公民館、学校などで上映会も実施出来るため、ぜひ各地で開催を検討願いたい。
書籍(映画ノベライズ「島守の塔」)も販売中。
問合せ先:映画「島守の塔」製作委員会事務局(下野新聞社 内)
℡:028・625・1145
日本遺族会では、「戦没者等の遺留品の返還に伴う調査一式」事業を厚生労働省から委託を受け、アメリカのNPO法人OBONソサエティと業務提携をして、一件でも多くの寄せ書き日の丸等の遺品がご遺族へ返還されるよう事業を推進しており、これまで400件を超える遺品をご遺族のもとへ届けております。
一方、無報酬で、すべてボランティアの手によって活動してきたOBONソサエティの財政は、昨今の急激な円安、アメリカ国内の物価高騰などにより、これまで以上に逼迫しており、運営自体が困難な状況に追い込まれている現状にあります。
このような状況に対して本会は、OBONソサエティが継続して活動できるよう、そして遺品の返還事業が途絶えることのないよう、OBONソサエティへの支援金を募ることといたしましたので、ご理解、ご賛同いただきますようお願い申しあげます。
なお、お預かりした支援金はすべて、本会を通じてOBONソサエティへ寄付させていただきます。
支援金のお振込み等については以下のとおりです。