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硫黄島遺骨収集 フォローアップ調査を実施

2021年07月14日

遺骨帰還事業の取組み

日本戦没者遺骨収集推進協会主催による硫黄島戦没者遺骨収集派遣第1回、第2回フォローアップ調査が相次いで実施された。令和3年度は16回の調査が予定されており、日本遺族会、硫黄島協会が参加協力し、新型コロナウイルス感染予防のため、派遣者全員がPCR検査を受け陰性であることを確認し、派遣している。

第1回フォローアップ調査は6月9日から22日までの14日間、第2回は6月21日から7月6日までの16日間で実施され、本会からそれぞれ1人が参加協力した。硫黄島内のジャングルや地下壕等で作業に従事した。

地下壕に入り調査する団員

地下壕に入り調査する団員

フォローアップ調査は、過去の面的調査の結果、さらに調査が必要と思われる地域を、グリッド(180m×180m)単位で、年間100箇所程度を再調査することを目的としており、海外資料調査で地下壕等の存在が推測されるグリッド、過去の面的調査で地下壕等が確認されたグリッド、過去の遺骨収集において崩落などの理由により作業中断で概了とされた地下壕で関係団体から再調査の要望があった地区を含むグリッドが主な調査対象となっている。

本山部落周辺の壕を踏査した団員

本山部落周辺の壕を踏査した団員

今回のフォローアップ調査では、第1回が神山海岸地区及び丸万部落周辺、第2回が本山部落周辺の壕等を対象として、派遣団員は、植物が生い茂っているジャングルをグリッド内の目的地まで徒歩で踏査し、未発見の地下壕等の捜索、既に遺骨が収容されている壕の確認などを行った。

硫黄島フォローアップ調査実施エリア(第1,2回)

海外での遺骨収集事業 当面の間中止

2020年08月24日

お知らせ, 遺骨収集帰還事業, 遺骨帰還事業の取組み

新型コロナウィルス感染拡大の影響により、本年度の遺骨収集事業は、ほぼすべてに地域において派遣の目途がたっていなかったが、日本戦没者遺骨収集推進協会(推進協会)は、7月21日付で、当面の間海外における遺骨収集事業を中止することを、日本遺族会を含む各社員団体に通知した。

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遺骨収集事業 遺骨収集派遣(旧ソ連、硫黄島)・現地調査(硫黄島、マリアナ諸島)を実施

2019年10月23日

お知らせ, 活動状況, 活動状況, 遺骨収集帰還事業, 遺骨帰還事業の取組み

日本戦没者遺骨収集推進協会では旧ソ連地域、硫黄島(第一回)遺骨収集、硫黄島掘削立会、マリアナ諸島現地調査を相次いで実施し、本会はそれぞれの派遣に参加協力した。

遺骨収集派遣

旧ソ連

旧ソ連抑留中死亡者遺骨収集ハバロフスク地方第一次派遣は、7月22日から8月6日の期間で、またイルクーツク州・ザバイカル地方の派遣を7月23日から8月6日の期間実施した。

ハバロフスク地方では、3年連続となるソールネチヌイ地区の第4923野戦病院・ゴリン居住地区墓地及び第五収容所第4923野戦病院墓地で収集作業を行い、11柱の遺骨を収容した。

イルクーツク州・ザバイカル地方のイルクーツク州では、ウソリエ・シビルスコエ市にある第32収容所第11支部その二埋葬地で収集作業を実施し2柱を収容、ザバイカル地方においては第520労働大隊ノボパブロフカ地区その二埋葬地で収集作業を行い、6柱を収容した。また、作業と並行して第513労働大隊の埋葬地調査が行われたが、場所の特定には至らず継続調査が必要となった。

派遣団は、8月7日千鳥ヶ淵戦没者墓苑で行われた遺骨引渡式で、厚生労働省職員へ遺骨を引き渡した。

収容した遺骨を荼毘に付す団員(ハバロフスク地方第1次派遣)

収容した遺骨を荼毘に付す団員(ハバロフスク地方第1次派遣)

硫黄島

硫黄島では、7月23日から8月7日まで遺骨収集派遣(第1回)が実施され、昨年度より作業継続となっていた防疫給水本部壕などで3柱を収容し、島内の厚生労働省事務所棟に仮安置された

現地調査派遣

硫黄島

硫黄島の掘削立会では、7月15日から9月2日までの間、4回に渡り派遣が行われ、庁舎区域の掘削調査に立会した。

マリアナ諸島

マリアナ諸島では、現地調査第三次派遣を8月20日から31日の間、サイパン島において実施した。

調査では、残存遺骨情報を基に現地調査員と調整を行い、島北部のマッピや中部のキャピタルヒル、南部のチャランカノア等で遺骨情報地点の確認作業を行った。

遺骨収集事業 南方4地域で現地調査を実施

2019年10月23日

活動状況, 活動状況, 遺骨収集帰還事業, 遺骨帰還事業の取組み

日本遺族会は、日本戦没者遺骨収集推進協会が実施している、海外に未だ残されている遺骨に関する情報収集及び遺骨の収容等を行う現地調査に協力している。今回、東部ニューギニア、マリアナ諸島、パラオ諸島、ソロモン諸島の各地域の派遣に対し本会からも参加協力した。

東部ニューギニア

東部ニューギニア現地調査第2次派遣は、6月29日から7月13日の期間で、パプアニューギニア・東セピック州及びサンダウン州を調査した。

派遣団は、今回初めてサンダウン州アフア村から徒歩で坂東川流域を踏査し、日本軍野営所跡及び野戦病院跡の確認に努めた。また、東セピック州ワンバ村の墜落機場所及びマンデー村の埋葬地を調査したが、遺骨の発見にはいたらなかった。

マリアナ諸島

マリアナ諸島現地調査第2次派遣は、7月5日から16日の期間で、グアム島を調査した。

派遣団は、現地調査員から寄せられた情報を基に、ラフッニャ洞窟、ニミッツヒル等で遺骨情報地点の確認を行った。また、厚生労働省が現地考古学会社に依頼し、日本人戦没者と鑑定されたアガット、ニミッツヒル、マタパンビーチで収容された遺骨を受領し、日本へ送還した。

7月17日には、厚生労働省で拝礼式が執り行われ、本会を代表して畔上和男専務理事が祭壇に献花した。

パラオ諸島

パラオ諸島現地調査第二次派遣は、7月15日から25日の期間で、ペリリュー島を調査した。

派遣団は、第1派遣に継続して島内のブラッディ・ノーズ・リッジ(天山、中ノ台)、ホワイトビーチ等で残存遺骨の調査を行った。また、ペリリュー州政府に一時保管していた検体用未焼骨遺骨を受領し、日本へ送還した。

ソロモン諸島

ソロモン諸島現地調査第2次派遣は、7月20日から8月3日の期間で実施され、ガダルカナル島を調査した。

派遣団は2つの班に分かれ、第1次派遣の調査結果を基に、一班はタンボハ、ノーティ、カバリ周辺、2班はモカ、タレアイ、タンブレロ周辺を徒歩で踏査し、現地住民の協力を得て、埋葬場所等を試掘し、発見した遺骨の収容に努めた。

今回収容または受領した遺骨は推定101柱で、11月に予定されている収集派遣の実施まで、現地の一時保管場所に安置した。

カバリで派遣団が立ち会い現地住民協力のもと、埋葬されていた遺骨を収容

カバリで派遣団が立ち会い現地住民協力のもと、埋葬されていた遺骨を収容

 

戦没者遺骨収集派遣 3地域を実施

2019年04月11日

遺骨収集帰還事業, 遺骨帰還事業の取組み

日本戦没者遺骨収集推進協会は、マーシャル諸島、ビスマーク諸島、ミャンマーの遺骨収集派遣団を相次ぎ派遣し、本会からもそれぞれの地域に団員を派遣した。現地での収容作業等を終えて無事帰還した派遣団は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で開催された引渡式で関係遺族が見守る中、厚生労働省へ遺骨を引き渡した。

マーシャル諸島

マーシャル諸島戦没者遺骨収集は、2月20日から3月7日の期間で実施され、本会から1人を派遣した。

マーシャル諸島共和国の首都マジュロからチャーター機でウォッゼ環礁ウォッゼ島に到着した派遣団は、現地調査派遣の調査結果に基づき、島内の集団埋葬地と思われる場所を掘削し、第八〇二海軍航空隊本部跡及び第六四警備隊本部跡周辺の2箇所から48柱の遺骨を収容した。

また、派遣団員は収容した遺骨を丁寧に洗骨し、ウォッゼ島の海岸で焼骨式並びに追悼式を行い戦没者の冥福を祈った。

ウォッゼ島の海岸で焼骨式の準備を行う団員

ウォッゼ島の海岸で焼骨式の準備を行う団員

ビスマーク諸島

ビスマーク諸島戦没者遺骨収集派遣団は、2月27日から3月14日の期間で実施され、本会から4人を派遣した。

派遣団は、2つの班に分かれ行動し、1班はブーゲンビル島南部の村落を廻り、現地住民の情報を基に試掘を行うなどして、バナ地区で5柱、ブイン地区で25柱を収容した。

2班は初めにニューブリテン島ラバウルに入り、過去に収容され東ニューブリテン州博物館に保管されていた遺骨を鑑定したが、日本兵の遺骨ではないと判定された。その後、ブカ島に移動し、現地調査派遣で収容し、ソファナ島に安置されていた遺骨を洗骨し鑑定する業務に従事した。

ブカ島で合流した派遣団は、日本兵の遺骨と判定された406柱を、3月10日、ソファナ島で焼骨し、追悼式を挙行した。

ミャンマー

ミャンマー戦没者遺骨収集派遣団は、3月1日から3月14日の期間で実施され、本会から2人を派遣した。

派遣団はシャン州(一班)とマンダレー地区(二班)に分かれ行動した。1班はペコン地区ブラバロオ村で、昨年度から継続して調査を行ってきた洞窟内で収容した遺骨31柱について、日本の鑑定員が作成した詳細な鑑定書に基づいて、日本兵の遺骨29柱、現地人の遺骨2柱を選別した。

2班は、メークテーラ周辺の村で活動し、インパレ村で既に収容し保管されていた遺骨1柱を受領し、現地協力者から寄せられた遺骨情報を基にレインドウ村で試掘を行ったが遺骨の発見にはいたらなかった。

ヤンゴンで合流した派遣団は、3月12日、北オカラッパ日本人墓地内にある政府建立の「ビルマ平和記念碑」前で追悼式を行い、英霊に哀悼の誠を捧げた。

遺骨を奉持し引渡式に向かう団員=3月14日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で

遺骨を奉持し引渡式に向かう団員=3月14日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で

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