日本遺族会は、日本戦没者遺骨収集推進協会が実施している海外に未だ残されている遺骨に関する情報収集を行う現地調査及び硫黄島の掘削立会調査に派遣協力しており、今回マリアナ諸島、東部ニューギニア、硫黄島に本会から各調査に1人、ビスマーク・ソロモン諸島、に3人を派遣した。
日本戦没者遺骨収集推進協会は、旧ソ連抑留中死亡者遺骨収集派遣ハバロフスク地方第2次を8月27日から9月12日までの17日間実施した。本会からは四人が派遣協力し、全国抑留者協会、JYMA日本青年遺骨収集団、国際ボランティア学生協会からの参加団員とともに、埋葬地での遺骨収容に従事し、31柱を収容した。
日本戦没者遺骨収集推進協会は、旧ソ連抑留中死亡者遺骨収集派遣で、ハバロフスク地方第二次及びザバイカル地方を7月23日から8月8日の期間で、クラスノヤルスク地方及びブリヤート共和国を8月6日から8月22日の期間で実施し、本会からも各派遣に対し参加協力した。
日本戦没者遺骨収集推進協会(推進協会)主催の硫黄島戦没者遺骨収集派遣(第1回収集)が6月26日から7月11日の期間で実施され、日本遺族会からは6人が参加協力した。今回派遣団は、硫黄島全島で行われている面的調査で発見された地下壕等について、掘削調査立会団が事前に調査し選定したエリアを中心に収容作業に従事した。
日本戦没者遺骨収集推進協会(推進協会)は、グアム島における遺骨の調査・収集を円滑に行えるよう、州政府機関との最終調整のため7月6日から12日までの7日間、赤木衛理事らをグアム島に派遣した。
従来、グアム島における遺骨の調査・収集は、「歴史的資源物と遺跡に関する捜索と調査」に関する法律に触れないよう、その都度州政府の協力を取り付ける必要があり、発見した遺骨の鑑定から受領までに、かなりの日数を要していたため、2万人が戦没したグアム島では、送還数が僅か5百柱に留まっている。
このような現状を踏まえ、推進協会は、グアム島内の土地を管轄するグアム公園娯楽省、グアム歴史保存局と「グアム島で発見された第二次世界大戦期の日本人兵士の遺骨捜索・調査・収集・帰還事業のための合意に関する覚書」を厚生労働省指導の下、締結することを決め、昨年四月から交渉を進めていた。
派遣団は、先方の責任者の署名した覚書の受領に向け交渉を重ね、帰国前日の7月11日に覚書を受領し帰国、7月20日付で尾辻秀久(推進協会)会長が覚書に署名し、覚書は締結された。
覚書が締結されたことにより、今後、グアム島での調査・収集の円滑化が図られることが期待される。