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遺骨収集帰還事業

遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨のDNA鑑定 対象地域を拡大して実施

2021年09月02日

会員のページ, 遺骨収集帰還事業

厚生労働省は、戦後75年以上を経て、戦没者遺族が高齢化していることを踏まえ、平成29年度に沖縄県、令和2年4月からは硫黄島及びキリバス共和国ギルバート諸島タラワ環礁で収容された遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨について、身元特定のためのDNA鑑定を公募により実施しており、これまでにタラワ環礁で2柱、硫黄島で2柱の戦没者遺骨について、それぞれ遺族との間で身元が特定されている。

これらの結果を踏まえ、同省は、DNA鑑定の対象地域を拡大して実施することとしており、遺族からの申請受付が令和3年10月1日から開始される(沖縄、硫黄島及びタラワ環礁は現在も引き続き申請受付中)。具体的には、戦没者遺骨を収容できた地域(検体が採取できた遺骨がある地域)を対象に申請を受け付け、同省の保管資料や申請された死亡場所等の情報に基づき、ある程度戦没者とのつながりが確認できる場合に、DNA鑑定が実施される。

現時点での対象地域は次のとおり(50音順)。
硫黄島、インド、インドネシア、沖縄、樺太、旧ソ連等(旧ソ連、モンゴル)、タイ、中部太平洋地域(ウエーク島、ギルバート諸島、ツバル、トラック諸島、パラオ諸島、マーシャル諸島、マリアナ諸島、メレヨン島)、東部ニューギニア、ノモンハン、ビスマーク・ソロモン諸島、フィリピン、ミャンマー

なお、申請書の様式や提出方法等の詳細については、厚生労働省が8月中に公表予定である。

【問い合わせ先】

厚生労働省社会・援護局事業課鑑定調整室

電話番号

03-3595-2219

令和3年度戦没者遺骨収集事業 参加登録について

2021年05月16日

お知らせ, 遺骨収集帰還事業

日本遺族会では、令和3年度戦没者遺骨収集事業への参加希望者の事前登録を行っている。

戦没者の遺児をはじめ孫、ひ孫、甥、姪等の青年部も広く登録願いたい。

申し込み登録要項は次のとおり。

▼実施予定地域

【南方及び北方地域等の遺骨収集】

①ミャンマー ②マリアナ諸島(グアム島・北マリアナ諸島) ③パラオ諸島 ④トラック諸島 ⑤マーシャル諸島 ⑥東部ニューギニア ⑦ビスマーク・ソロモン諸島(ブーゲンビル島・ガダルカナル島等)  ⑧インド ⑨フィリピン ⑩インドネシア ⑪硫黄島 ⑫その他地域(モンゴル、樺太・千島等)

【旧ソ連抑留中死亡者の遺骨収集】

①ハバロフスク地方 ②イルクーツク州 ③カザフスタン

※硫黄島(国内)については、年度内4回の派遣を予定。

※海外については、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、現在渡航が制限されているため派遣は中止されている。日本戦没者遺骨収集推進協会は以下の3条件を満たしたうえで海外への派遣手続きを開始するとしている。

① 派遣相手国の入国制限・入国後の行動制限が解除されること

② 日本帰国後の日本国内での行動制限が解除されること

③ 外務省が発出している渡航制限レベルがレベル1以下となること

▼参加資格 ①原則年齢制限はなく、身体健康な者で、現地での収容作業等に従事できる者 ②各都道府県遺族会会員である戦没者の遺児、孫、ひ孫、甥、姪で、身体健康な者 ③本会の協力団体関係者並びに、本会事業の推進に賛同いただける者

※派遣者は、健康診断書並びに宣誓書の提出が義務付けられており、参加の有無については、遺骨収集事業を主催する日本戦没者遺骨収集推進協会の判断に従う。

▼参加登録方法 参加登録にあたり申込用紙を取り寄せ、全ての項目に記入した上で、在住する各都道府県遺族会事務局に提出願いたい。

なお、参加希望者が推進協会から指定された定員を上回る場合は、選考となる。

戦没者遺骨収集事業 硫黄島から46柱奉還

2021年04月20日

遺骨収集帰還事業

日本戦没者遺骨収集推進協会主催による硫黄島戦没者遺骨収集派遣(第4回)が3月15日から25日まで実施され、本会から一人が参加協力した。3月25日には厚生労働省において今年度収集した遺骨46柱の拝礼式が行われた。

今回は硫黄島の北部落以南と南部落南西付近の視察及び露出している遺骨の現場保存作業であった。派遣団は、露出した遺骨の場所の細部記録、遺骨の紛失等の防止を目的とした雨等により流失しないよう土嚢の設置、遺骨の上に土砂を入れての埋設、現場を特定しやすいよう鉄杭を打ち四方をテープで囲んで表示した。

3月23日日には天山慰霊碑前で今年度3回にわたり収集した46柱の遺骨の追悼式が行われた。24日には、遺骨を捧持し航空自衛隊入間基地に帰還した派遣団は基地隊員に出迎えられた。翌25日、厚生労働省で拝礼式が行われた。拝礼式では、水落敏栄日本遺族会会長が黙禱を捧げるとともに、献花及び拝礼を行った。

3月25日、拝礼式で献花する水落会長

3月25日、拝礼式で献花する水落会長

タラワ環礁での遺留品のない遺骨が遺族へ返還 DNA鑑定で身元判明

2021年04月19日

お知らせ, 会員のページ, 遺骨収集帰還事業

キリバス共和国ギルバート諸島タラワ環礁で戦没され、身元を特定する遺留品がなかったがDNA鑑定で身元が判明した海軍二等機関兵曹、野村正敏さんの遺骨が2月26日、長崎市在住の遺族へ返還された。

厚生労働省は、米国のハワイにあるDPAA(米国国防総省捕虜・行方不明者調査局)から提供された、タラワ環礁で収容されたアジア人と見られる遺骨162柱の検体のDNA鑑定をおこなっており、昨年11月判明した2柱を受領し日本へと送還したが、その内の1柱が野村さんの遺骨だった。

野村さんは佐世保鎮守府第7特別陸戦隊に所属し、昭和19年11月25日に戦死されているが、弟の貞之さんとのDNA型照合で身元が特定され、出征して以来80年ぶりに遺族へと遺骨が引き渡された。

厚労省は、平成28年以降、沖縄県、硫黄島、キリバス共和国の三地域で「遺品の無い」遺骨の身元を特定する鑑定を進めており、これまでタラワの2柱と硫黄島の2柱の身元が判明している。

これらの成果を踏まえ厚労省は、遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のためのDNA鑑定を、今後は地域を限定せずに公募により実施することとしている。

 

ハワイ(DPAA)遺骨受領派遣拝礼式 ギルバート諸島タラワで収容された2柱が帰還

2020年12月25日

遺骨収集帰還事業

11月30日、午前10時30分、厚生労働省で「ハワイ(DPAA)遺骨受領派遣遺骨拝礼」が行われた。拝礼式には、日本遺族会を代表して水落敏栄会長が参列し、帰還した戦没者のご遺骨2柱に対し拝礼し、献花した。

 

水落会長①

献花する水落会長

献花する水落会長

 

今回帰還した遺骨は、キリバス共和国(ギルバート諸島)のタラワ環礁で収容され、米国DPAA(米国国防総省捕虜・行方不明者調査局)で管理されていた。その後、日本及び韓国に対して検体が提供され、日米韓の専門機関が身元特定のためのDNA分析等を行っていたところ、日本人遺族との間に血縁関係があるとの結果が得られたため、ハワイにあるDPAAの施設で保管されていた遺骨を送還した。

なお、2柱のご遺骨は、今後遺族へ引き渡される予定である。

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