トップ » 遺骨帰還事業の取組み » 硫黄島戦没者遺骨収集派遣 10柱を収容
日本戦没者遺骨収集推進協会主催による硫黄島戦没者遺骨収集派遣が10月3日から19日の期間で実施された。コロナ禍により中止されていたが、本年度初めての遺骨収集派遣によって、10柱の遺骨が収容され、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で引渡式が挙行された。また同じく中止されていたフォローアップ調査も再開した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で派遣が見送られていたが、緊急事態宣言が解除されたことに伴い、日本戦没者遺族収集推進協会は、硫黄島へ遺骨収集団を派遣し、日本遺族会からは3人の遺族が参加協力した。
今 回派遣団は北海岸付近(歩兵第145連隊地域) と南部落付近(第309独立歩兵大隊地域)の2カ所で遺骨の収容作業を行った。地熱で高温多湿となった壕内、地表等での収容は困難を極めたが、団員全員が一致団結して作業した結果、10柱の遺骨を収容し、すべての任務を終えた派遣団は10月18日、遺骨を奉持し帰還した。
翌19日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で遺骨引渡式が挙行され、参列した遺族代表、遺骨収集関係団体代表、国会議員らが見守る中、派遣団は遺骨を厚生労働省職員へ引き渡した。日本遺族会からは宇田川剱雄副会長が代表で参列し、献花した。
また、過去に実施した面的調査の結果、再調査が必要とされる壕等の踏査を目的としたフォローアップ調査派遣も再開し、第9回が10月4日から19日、10回が10月18日から11月2日の期間で実施され、本会からはそれぞれ1人が参加した。