兵庫県遺族会青年部が中心となり、10月3日、「令和3年度戦没学徒追悼式」が南あわじ市の追悼施設、若人の広場公園で執り行われた。日本遺族会を代表して水落敏栄会長が参列し、追悼の辞を述べ、参列者は、太平洋戦争中に戦火に散った全国の学徒約20万人の冥福を祈り、恒久平和を誓い合った。
学業半ばでさまざまな軍需工場での生産に動員、または戦地へと送られた学徒は約400万人に及び、そのうち約20万人の若い尊い命が犠牲となっている。
追悼式が催された「戦没学徒記念若人の広場」は、亡くなった男女学徒を追悼する施設として、1967年に建設され、広場に建てられた記念塔の下部には「若者よ 天と地をつなぐ灯たれ」と記された「永遠の灯」が灯された。その後、阪神・淡路大震災の被害により閉鎖を余儀なくされたが、終戦70年の節目の年の2015年に再び開園した。
追悼式は、午前11時30分から、松尾恭子神戸市須磨区青年部長の司会により進行し、参列した地区遺族会役員、青年部員等32人は、戦没した学徒の御霊の冥福を祈り記念塔に向かって黙祷を捧げ、白菊を献花した。
兵庫県遺族会を代表して追悼のことばを述べた北浦基広青年部長は、「私たち遺族会青年部は、日本が成熟社会へとさらに発展していくことを希望し、世界の恒久平和確立のために私たちが努力を重ねそのための活動をこれからもつづけていきたい」と決意を新たにした。