政府は7月7日の臨時閣議で、令和4年度政府予算の編成に向け各省庁が要求する際のルールとなる概算要求基準を了解し、財務省は8月末に要求を締め切る。これに伴い本会は、戦没者遺族の処遇改善に関する要望事項実現のため、関係省庁への陳情など、本部・各都道府支部一体となって運動を展開している。
8月10日、宇田川剱雄本会副会長は、厚生労働省社会・援護局、総務省を訪ね、令和4年度政府予算に対する本会の要望事項(本紙第846号に掲載)が完全実現されるよう「戦没者遺族の処遇改善に関するお願い書」を手交し、概算要求に盛り込まれるよう陳情した。
厚生労働省では、本多則惠大臣官房審議官らと面会し、新型コロナウイルスの世界的蔓延により海外渡航が困難な状況下、昨年から事業実施目途立がたない戦没者遺児による友好親善事業、戦没者遺骨収集事業の早期再開、平和の尊さを次世代に継承し、世界の恒久平和への願いを発信する「先の大戦に係る戦没者遺族等の記憶及び教訓継承事業」の新設等を要望した。
総務省では、明渡将大臣官房審議官恩給担当と面会し、公務扶助料の改善、特例扶助料の支給率が拡大されるよう陳情した。
また、各都道府県遺族会支部へは、地元選出自民党国会議員が帰省等した際には、直接「お願い書」を手交するなど、概算要求に本会の要望事項が反映されるよう地元での陳情運動の実施を依頼した。