トップ » 日章旗等返還の取組み » 戦没者等の遺留品返還事業 岩手県で日章旗返還
本会が厚生労働省の委託を受け実施している「戦没者等の遺留品返還に伴う調査」事業で、戦没者の遺品の返還運動を推進しているOBONソサエティから本会に照会があった日章旗が岩手県で遺族に返還された。
日章旗は、米国フロリダ州在住のメアリー・ジョンソンさんの父親が、太平洋戦争時に沖縄で譲り受けたもので、調査の結果、昭和19年ニューギニア島で戦死した盛岡市夕顔瀬町出身の谷藤幸二郎さんのものと判明した。
4月26日に、盛岡市役所で返還式が行われ、甥の谷藤国雄さん、佐藤勝利さん兄弟に返還された。返還式には、谷藤裕明市長をはじめ、甘竹勝郎岩手県遺族連合会会長(本会理事)、工藤新悦盛岡市遺族会会長も出席し、返還を喜んだ。また、メアリーさんからは「戦争は残酷だ。ご遺族の元へ帰郷できることが、心の安らぎとなりますように」とビデオメッセージが寄せられた。
日章旗を受け取った国雄さんは、亡き叔父に思いを馳せ「日章旗には戦争の悲惨さが染み込んでいる。供養してあげたい」と話した。