トップ » Search Results » タラワ環礁での遺留品のない遺骨が遺族へ返還 DNA鑑定で身元判明
キリバス共和国ギルバート諸島タラワ環礁で戦没され、身元を特定する遺留品がなかったがDNA鑑定で身元が判明した海軍二等機関兵曹、野村正敏さんの遺骨が2月26日、長崎市在住の遺族へ返還された。
厚生労働省は、米国のハワイにあるDPAA(米国国防総省捕虜・行方不明者調査局)から提供された、タラワ環礁で収容されたアジア人と見られる遺骨162柱の検体のDNA鑑定をおこなっており、昨年11月判明した2柱を受領し日本へと送還したが、その内の1柱が野村さんの遺骨だった。
野村さんは佐世保鎮守府第7特別陸戦隊に所属し、昭和19年11月25日に戦死されているが、弟の貞之さんとのDNA型照合で身元が特定され、出征して以来80年ぶりに遺族へと遺骨が引き渡された。
厚労省は、平成28年以降、沖縄県、硫黄島、キリバス共和国の三地域で「遺品の無い」遺骨の身元を特定する鑑定を進めており、これまでタラワの2柱と硫黄島の2柱の身元が判明している。
これらの成果を踏まえ厚労省は、遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のためのDNA鑑定を、今後は地域を限定せずに公募により実施することとしている。