トップ » Search Results » 戦没者の遺留品返還 3県で日章旗を返還
本会が厚生労働省の委託を受け実施している「戦没者遺留品の返還に伴う調査」事業で、戦没者の遺品の返還運動を推進しているOBONソサエティから本会に照会があった日章旗が、秋田県、新潟県、愛知県でそれぞれ遺族に返還された。
秋田県では、米ニューメキシコ州のウィリス・リーさんが米兵だった義父から日章旗を譲り受け、横手市出身でフィリピンのルソン島で戦死した、平田武二郎さんのものと分かり、秋田県遺族連合会の調査で、平田さんの姪にあたる小野裕子さんが横手市に在住していることが判明した。7月4日、同市内の横手市役所で、高橋大市長から裕子さんに、日章旗が引き渡された。裕子さんは「たくさんの人の思いが込められた日章旗が戻ってきて感無量」と感謝した。
新潟県では、米アイダホ州在住のジョン・D・ケルベンさんが、元米陸軍兵士の父から譲り受けた日章旗が、胎内市中条地区遺族会の調査で、フィリピンで戦死した久保田竹治さんのものと判明した。7月14日、胎内市で返還式が行われ、甥の淳一さんへ、胎内市中条地区遺族会の佐藤会長から日章旗が引き渡された。受け取った淳一さんは、「まさに奇跡。よくぞ帰ってきてくれました」と日章旗に触れ、思いを巡らせた。
愛知県では、米カリフォルニア州在住のジョンハートさんが、地元の博物館の地下室で発見。日章旗の返還活動をしている団体に託し、北マリアナ諸島のテニアン島で戦死した、田原市出身の河合浅治さんのものと判明した。愛知県遺族連合会の調査で、田原市遺族連合会の河合さんの甥にあたる喜孝さんが田原市に在住していることが判明した。6月12日、田原市田原福祉センターで、田原市遺族連合会の白谷会長から返還された。喜孝さんは、「戻ってきてくれて感無量です」と話していた。