日本戦没者遺骨収集推進協会は、8月19日から9月3日の期間、旧ソ連地域のハバロフスク地方及びカザフスタン共和国で遺骨収集を実施し、本会も参加協力を行い両地域から42柱の遺骨を収容し帰還した。
旧ソ連抑留中死亡者遺骨収集ハバロフスク地方第2次派遣は、去る七月に実施した第1次派遣に引き続き、コムソモリスクから北へ車で3時間程に位置するソールネチヌイ地区ゴーリン村の第4923野戦病院ゴリン居住地墓地、並びに第5収容所第4923野戦病院墓地で作業に従事した。
埋葬地は、木々に囲まれた広い草むらの平地になっており、重機により筋掘りし手作業で掘削を行う作業が進められ、34柱を収容した。
カザフスタン共和国派遣では、リッデル市地区第347収容所レニノゴルスク市、及びカラガンダのブルハ・ジラウスキー地区第99収容所第14支部サラニイ村の埋葬地において収集作業を行った。
リッデル市は、主要都市カラガンダより東へおよそ800キロの山間部。柵で囲われ草木が生い茂る埋葬地は、ドイツ人墓地と隣接することから慎重に試掘作業が進められたが、遺骨収容には至らなかった。
サラニイ村の埋葬地は、カラガンダ郊外西へ30キロの、地平線が広がる人里離れた広大な草原地帯。気温が氷点下に近い状況での厳しい作業を行い、8柱を収容した。
両派遣団は、9月4日千鳥ヶ淵戦没者墓苑で関係遺族等に出迎えなれる中、遺骨引渡式が行われ厚生労働省職員に遺骨を引き渡した。