午前8時30分、雨が降りしきる中、本会から参加遺族76人をはじめ県内外から約650人が、糸満市役所前に参集し、第58回平和祈願大会が開催された。
開会のことばに続き、沖縄戦の犠牲者に対し黙祷が捧げられた。宮城篤正沖縄県遺族連合会会長が挨拶し、本会を代表して、水落敏栄会長(参議院議員)が挨拶した。次いで戦没者代表による平和アピール(別掲)が採択され、平和祈願大会は終了した。
午後9時、水落会長、古賀誠名誉顧問らを先頭に、団旗を掲げた平和行進団は、最後の激戦地となった糸満市摩文仁を目指し、時折激しい雨の降る悪天候の中出発した。参加者たちは、砲弾降りしきる中歩き続けた戦没者が辿った道程を一歩一歩踏みしめながら、犠牲者の冥福を祈り、世界の恒久平和を願い8.3キロを行進した。午前十一時、平和記念公園に到着、沖縄全戦没者追悼式に入場すると、式参列者から大きな拍手で迎えられた。
全戦没者追悼式には、安倍晋三内閣総理大臣や衆参両院議長のほか外務、防衛、厚生労働、沖縄担当の四閣僚が出席し、県内外の遺族ら約五千百人が参列して、正午の時報に合わせ黙祷を捧げた。追悼式では各代表が献花し、宮城会長が追悼のことば(別掲)を述べ、沖縄県の小学生が「平和の詩」を朗読するなど、会場は平和を願う祈りに包まれた。
午後2時、国立戦没者墓苑で本会主催の拝礼式を挙行し、慰霊碑に献花をした後、摩文仁の丘、米須霊域に建立されている各都道府県の慰霊塔を参拝した。
夜には、平和祈願慰霊大行進の本会参加者と沖縄県遺族連合会代表との懇談会を開催した。参加者は意見を交換し、交流を深め、来年も「慰霊の日」に再開することを誓い合った。