戦没者の遺留品返還活動を行っているオレゴン州アストリアのNPO団体OBONソサエティが本年5月で活動10年目を迎えた。
OBONソサエティの代表レックス&敬子・ジーク夫妻は、平成21年にアメリカのオークションサイトで売買されていた寄せ書き日の丸等の遺留品を集め、戦没者の遺族への返還活動を開始した。戦後七十年の年には、米退役軍人とともに安部総理に直接面会し遺留品を返還しており、こうした取り組みに対し外務大臣から感謝状が授与されている。
OBONソサエティは返還を希望する退役軍人及びその家族から遺留品を引き取り、持ち主遺族等の捜索活動を続けており、本会は平成25年から同活動に協力し、既に本会を通じて二百件以上の遺留品が遺族へ返還されている。
そして平成30年度には、OBONソサエティの活動に共鳴し、本会が要望した「戦没者遺留品の返還に伴う調査事業」が政府予算に計上され、厚生労働省から本会に事業が委託された。また、本年度も本事業が本会へ委託されることが決まっている。
これまで数多くの日章旗等を遺族の元へ届けてきたOBONソサエティの活動は本事業にとって不可欠であり、本会は引き続き同団体と連携を密にして、支部遺族会の協力を得て、一つでも多くの遺留品が遺族へ返還されるよう事業を推進していく。