日本遺族会が厚生労働省から委託を受けて実施している海外民間建立慰霊碑移設等事業は、今年2月に派遣したフィリピン・レイテ島への調査、移設、埋設等事業を実施した際、現地慰霊碑管理者等から移設、埋設等の同意を得た慰霊碑の内、日程の関係から移設、埋設等を行うことが出来なかった慰霊碑四基の移設、埋設作業を行うため、3月15日から21日の7日間、フィリピン・レイテ島に職員二人を派遣した。
16日、トロサ市役所敷地内にあった慰霊碑を市長室中庭に移設。17日、サマール島パラナス地区ブライ村の地権者宅に保管する慰霊碑を、地権者宅の裏山に埋設した。18日、ドラグ市サンラファエルの平和公園の道路脇に建てられた地蔵尊二基とその台座を市内スンギ地区の「平和公園」内に埋設をした。
また、新たに5年前の調査でも不良慰霊碑と判定されたホリタ町ヒンダンにある「地蔵尊の台座を利用したコンクリート製仏像」の再調査をするために現地を訪ねたところ、慰霊碑管理者などから「建立者から管理費の未納が20年ちかくになる。管理者の代替わりで碑の取扱に困っている」等現状の説明等があった。協議の結果、管理者は今後、慰霊碑の現状維持は困難であるとの判断から、埋設したい旨の希望を示したことから同意書を取り付け、埋設作業を行った。
今回の派遣では、2月の補完業務を行うとともに埋設慰霊碑4基、移設慰霊碑1基の事業を実施した。