トップ » 遺骨帰還事業の取組み » パラオ諸島で遺骨収集を実施
日本戦没者遺骨収集推進協会主催のパラオ諸島遺骨収集派遣が12月1日から13日の期間で実施され、本会から2人が参加協力した。
12月3日、派遣団は在パラオ日本国大使館、パラオ共和国関係機関を表敬訪問し、今回の派遣目的を伝え、遺骨の収容等について協力を求めた。
翌日からは、ペリリュー島班とアンガウル島班に分かれて行動し、試掘、遺骨収容作業、遺骨鑑定等の任務を遂行した。
ペリリュー島班は、中央高地、オレンジビーチ周辺で現地作業員の協力を得て、推定12柱を収容した。また、本年度の現地調査派遣で既に収容されていた遺骨も含めて、日本から同行した遺骨鑑定人により、日本人戦没者の遺骨と判定された45柱を焼骨し、12月10日、「みたまの塔」で追悼式を執り行い、追悼文を読み上げ戦没者の冥福を祈った。
アンガウル島班は、これまでの現地調査で判明した、「サイパン日本人墓地」を考古学者、遺骨鑑定人の指導のもと、不発弾(米軍手榴弾)を除去しながら発掘し、日本人戦没者の遺骨と判定された5柱を収容した。今回収容した遺骨は、アンガウル戦没者慰霊公苑隣に建設した遺骨保管用の建物に安置した。
12月13日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で引渡式が行われ、多くの関係遺族、国会議員らが見守る中、派遣団が送還した45柱の遺骨が厚生労働省職員へ引き渡された。また、日本遺族会を代表して、水落敏栄会長が祭壇に献花した。