厚生労働省で拝礼式挙行
日本戦没者遺骨収集進協会は、トラック諸島戦没者遺骨収集応急派遣、樺太・占守島戦没者遺骨収集派遣を実施し、本会からはトラック諸島に1人、樺太・占守島には2人が派遣協力した。派遣団が現地で収容した遺骨は日本へと奉還され、厚生労働省援護会議室でそれぞれ拝礼式が執り行われ、水落敏栄本会会長が参列し祭壇に献花した。
トラック諸島
トラック諸島戦没者遺骨収集応急派遣団は、ミクロネシア連邦チューク州モエン島西南西沖で沈没した神国丸から発見された遺骨を収容することを目的とし、十月三十日から十一月八日の期間で任務にあたった。
派遣団は、在ミクロネシア日本国大使館、ミクロネシア連邦外務省、チューク州政府等の関係機関と協議し、事業への理解と協力を求めた。
11月3日、神国丸沈没現場で遺骨の確認をするため、現地ダイバー二人が潜水し、船尾エンジンルームを中心に捜索して2箇所で遺骨を発見し、翌4日は、発見した遺骨を収容するために再度潜水し、遺骨三柱を収容した。
7日、派遣団は、収容した遺骨をDNA鑑定のため未焼骨のまま送還し、成田空港で厚生労働省へと引き渡した。
樺太・占守島
樺太・占守島戦没者遺骨収集派遣団は、11月13日から11月22日の期間で、ロシア連邦サハリン州スミルヌイフ地区において、現地関係団体が発掘した遺骨を受領に努めた。
派遣団は、11月16日、ピオネール基金がスミルヌイフ地区で発掘した遺骨2柱について、遺骨鑑定人が日本戦没者の遺骨であることを確認し、受領した。また、当初受領予定であったロシア調査運動が占守島で発掘した遺骨4柱は、遺骨を輸送する船が故障したため、焼骨にまにあわず、今回は受領できなかった。
18日、受領した遺骨を焼骨し、追悼式を挙行した派遣団は、21日、遺骨を奉持して帰国し、成田空港で厚生労働省へ引き渡した。