日本戦没者遺骨収集推進協会主催でミャンマー、ビスマーク諸島、トラック諸島への戦没者遺骨収集帰還派遣が相次いで実施され、本会からもそれぞれの派遣団に遺族が参加協力し、各地域で収容作業に従事した。3月23日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑での引渡式で、関係遺族が見守る中、帰国した派遣団から厚生労働省へと遺骨が引き渡された。
ミャンマー
ミャンマー戦没者遺骨収集帰還派遣には、本会から団員3人が参加し、3月8日から3月23日までの16日間の業務に従事した。
派遣団は、チン州トンザン地区、チカ地区周辺で、海外未送還遺骨情報収集事業で得られた情報に基づき、現地政府の掘削許可を得て、収容作業を行った結果、現地一時保管場所に仮安置されていた遺骨を含め、10柱を確認した。確認した遺骨を丁寧に洗骨し、3月18日、サガイン州カレーミョにおいて、焼骨式及び追悼式を執り行った。
在ミャンマー日本国大使館で遺骨の封印及び証明書の発行を受けた派遣団は、3月22日、遺骨とともに無事帰国した。
ビスマーク諸島
ビスマーク諸島戦没者遺骨収集帰還派遣には、本会から2人を派遣し、3月10日から3月23日までの14日間の業務に従事した。
派遣団は、ニューアイルランド州カビエン周辺、西ニューブリテン州ホスキンス周辺、ブーゲンビル自治州ブカ周辺で、海外未送還遺骨情報収集事業で既に一時安置されていた遺骨の柱数の確認、洗骨作業等を行い、3月19日、今回収容した遺骨173柱を、ソファノ島において焼骨し、ソファノ島慰霊碑前で追悼式を執り行った。
在パプアニューギニア日本国大使館で遺骨の封印及び証明書の発行を受けた派遣団は、3月22日、遺骨を奉持し帰国した。
トラック諸島
トラック諸島戦没者遺骨収集帰還派遣には、本会から派遣者一人が参加協力し、3月11日から3月23日までの13日間の業務に従事した。
派遣団は、チューク州トル島で、地権者の許可を得て試掘を実施し、10柱を収容するとともに、現地のダイバーを雇い、モエン島南方海域で沈没している「山霧丸」から、1柱遺骨を収容した。その後、日本から同行した遺骨鑑定人により、11柱と判定された遺骨を洗骨し、3月20日、トル島で焼骨式及び追悼式を執り行った。
翌日、ミクロネシア連邦の検疫所で原産地証明書を取得し、航空会社で遺骨箱の保安検査を終えた派遣団は、遺骨を奉持し、3月22日無事帰国した。