日本遺族会は2月23日、第11回理事会を東京千代田区の千代田会館で開催した。英霊顕彰運動及び処遇改善運動の経過並びに今後の運動方法、平成28年度の本会諸会計予算の第二次補正について審議がなされ、何れも承認された。また、平成29年度の事業計画及び収支予算書についても承認された。
会議は午後1時30分、畔上和男専務理事の進行で開会、靖国神社に眠るご英霊に感謝の黙禱を捧げた後、水落敏栄本会会長(参議院議員)が挨拶した。次いで、理事の過半数の出席により会議の成立が確認され、議長に市來健之助副会長が選出され議事へと移った。
本会の平成29年度事業計画では、英霊顕彰運動では、根幹である内閣総理大臣の靖国神社参拝について、引き続き総理、閣僚が参拝されるよう要請するとともに、定着化に向けて環境整備、世論喚起等に努めるとした。処遇改善運動では、公務扶助料等戦没者への公的年金、弔慰金等引き下げや支給取りやめ等が野党議員から出ていることから、戦没者遺族に支給される公的年金等の意義について、機会を捉え広く知らしめる努力をするとした。また、国は特別弔慰金の今後のあり方等についてヒアリングを開始したことから、万が一、「平成37年以降、特別弔慰金の支給を継続しない」と意見が集約されたら、これを断固阻止するとした。
組織の拡充強化では、本会内に青年部を結成する事から、今後本部、支部一体となって後継者の育成に努めるとし、支部は、引き続き魅力ある支部づくりを創造するとした。また今年は、本会が創立七十周年を迎えることから、今秋に「本会創立七十周年記念式典」の挙行や、記念事業として、アメリカのアーリントン墓地、ハワイ・アリゾナ記念館等の慰霊施設の視察、OBONソサエティー等との交流事業を検討するとした。
さらには、遺児の慰霊友好親善事業の事業内容の一層の充実、遺骨収集事業へ戦没者の孫、ひ孫等の参加を一層促すとした。社会奉仕活動の推進、九段会館跡地利用の対応、昭和館運営事業の推進等が承認された。