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政府遺骨収集帰還団 硫黄島、カザフスタンを実施

2014年01月17日

お知らせ, 活動状況, 遺骨帰還事業の取組み

硫黄島

 硫黄島遺骨収集帰還団が相次いで派遣された。

 第六回通常派遣が十月二十九日から十一月十三日、引き続き第七回通常派遣が十一月十二日から二十七日まで派遣された。

 第六回には、本会から五人を派遣し、滑走路西側埋葬地の収容作業中に発生した盛土の中に埋没している遺骨を手作業で捜索を行い、期間中に五柱を収容。第七回には、本会から六人を派遣し、先般行われた第三回特別派遣で十八柱が収容された壕を継続して掘削。七十度を超える壕内の全ての土砂を排出して、壕内に残存する遺骨がないことを確認し、作業を終了した。

 また、十一月四日から十二日まで第五回開削調査立会が並行して実施され、本会から一人が参加。二十四年度に発見された壕等において、今後の収容作業の必要性を判定するための調査が行われた。

 旧ソ連カザフスタン

 終戦後、武装解除した日本軍の捕虜らが、ソ連軍により労働力として強制的にソ連の勢力圏に移送隔離された、いわゆる「シベリア抑留」における抑留中死亡者の埋葬地調査が、十一月五日から十八日までの期間、カザフスタン共和国で実施された。

本会からは二人を派遣し、厚生労働省の過去の埋葬地調査報告書の分析から、抑留中死亡者が埋葬された可能性の高いと思われる九カ所を調査した。

調査を行うため訪問した地域は、アルマアタ、ヤンギャハル、チェリクバックス、アチサイ、イリイチェフスク、ジャンブルで、多くの収容所跡は既に解体され基礎のコンクリートは見る影もなく破壊されたまま残っていた。資料上では等間隔に配置された墓地も、現実的には名ばかりで、住居が立ち並ぶなど跡形もなく様変わりし、墓地跡とは言い難い現状であった。

派遣団は各地の市区町村役場の関係者や、当時を知る高齢者の協力を得て、収容所跡、埋葬地を確認したが、日本人以外にイタリア人やドイツ人などの抑留者の遺体が混葬されている可能性があるなどの理由で、試掘は一カ所に留まった。試掘により二柱を発見し、日本人であることが鑑定された後、埋戻した。確認した遺骨は来年度以降に派遣される遺骨収集帰還団により奉還される予定。

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