日本遺族会は、厚生労働省から委託を受け実施している海外未送還遺骨情報収集事業の東部ニューギニア地域において、第二次及び第三次派遣団をパプアニューギニア・モロベ州に相次いで派遣し、現地住民にポスター、パンフレットを配布し事業の周知を図るとともに、残存遺骨に関する情報の提供を呼びかけ、情報場所の確認及び試掘を実施するなどして、遺骨の確認に努めた。
第二次派遣団二人は、九月十四日から二十八日までの間、ワス、マラサンガ、ロインギ、シアルム、フィンシュハーフェン等で調査し、マラサンガで六柱、ワンドカイで六柱を確認し、その他ガリ、ロインギ等で確認した遺骨と併せて推定総数十九柱を受領した。
第三次派遣団二人は、十月十二日から二十六日までの間、第二次派遣団が事業周知及び情報を収集したシアルム、フィンシュハーフェン周辺の村落を再度訪問し、クルエで八柱、ナンバリワで十四柱、カノメ、ナンダで十四柱を確認し、その他ワンドカイ、ラコナ、シシ等で確認した遺骨と併せて推定総数五十一柱を受領した。また、初めてホポイ方面を訪問し、日本軍が駐留していた村で聞き取り調査を実施し、情報を収集した。
今回の派遣で、同行した国立博物館員の鑑定に基づき、派遣団に引き渡された遺骨は、ラエの保管施設に安置されており、今年度実施される政府主催の遺骨収集帰還団により最終的な遺骨の鑑定を経て日本へと奉還される予定である。