トップ » 遺骨帰還事業の取組み » モロベ州・マダン州を調査 海外未送還遺骨情報収集
厚生労働省から委託を受け実施している海外未送還遺骨情報収集事業の東部ニューギニア地域第四次派遣は、十二月八日から二十二日までの十五日間、モロベ州ワウ方面、マダン州マダン近郊及びボギア方面の調査を実施した。
派遣団は、訪問した村落で事業PR用ポスター及びパンフレットを配布し、事業を周知するとともに、残存遺骨に関する聞き取り調査を行った。
モロベ州では、情報に基づきカイセニック村の埋葬地を試掘したが、遺骨の発見にはいたらなかった。この埋葬地は、オーストラリア政府の公式記録にある、一八四柱を埋葬したクリスタル川近くの埋葬地と思われる。また、ビトイ村では、洞窟内で見つかった複数の遺骨を確認したが、隣村のワンドミ村の住民から洞窟が自分たちの土地であるとのクレームがあり、今回は受領を断念した。
マダン州では、歓喜嶺前方の屏風山(シャギー高地)の麓まで入り、一柱を受領した。また、ボギア方面では、ジョガリ村、マダウリ村等で九柱を受領した。
今回、同行した国立博物館員の鑑定に基づき受領した遺骨は推定十柱で、マダン州政府観光局の一時保管場所に安置している。