政府主催の遺骨帰還団が、現地で収容した遺骨とともに相次いで帰還しました。東部ニューギニアが一月二十五日から二月九日まで、硫黄島が二月六日から二月十五日まで、現地に派遣され、両地域あわせて延べ五百十六柱を収容。帰還した遺骨は、それぞれ千鳥ヶ淵戦没者墓苑における遺骨引渡式で厚生労働省へと引き渡されました。本会からは両地域に九人が派遣されました。
東部ニューギニア遺骨帰還団【厚生労働省・千隝孝幸団長他八人(内本会派遣者二人)】は、一月二十五日、成田空港で結団式を行い、日本を出発。ケアンズ経由でパプアニューギニアへと入り、一月二十七日よりモロベ州で、二月一日より東セピック州において収容作業を行い、期間中に延べ百七十二柱を収容した。帰還団は二月八日、現地で収容した遺骨とともに日本へと帰還し、翌九日、千鳥ケ淵戦没者墓苑で厚生労働省へと遺骨を引き渡しました。
今回、帰還団が収容した遺骨は主に本会が厚生労働省から委託を受けて実施している海外未送還遺骨情報収集事業の調査団が、事前に現地で調査を行い、確認した情報に基づくもので、モロベ州ではサラワケット山系、サラモア等を、東セピック州及びサンダウン州では、マゴン、アンゴラム、セピック川下流の村々、アイタペ等で調査を実施しました。
硫黄島遺骨帰還第二回特別派遣【厚生労働省・田邉幸夫団長他五十九人(内本会派遣者七人)】は、二月六日、経済産業省で結団式を行い、翌七日入間基地を出発し、八日より収容作業を行った。作業現場は前回派遣団(平成二十三年十一月)に続き、滑走路西側埋葬地(政府が平成二十二年八月に設置した「硫黄島からの遺骨帰還のための特命チーム」が米国資料調査で得た情報に基づく集団埋葬地)で、派遣団は厚生労働省、日本遺族会、硫黄島協会、旧島民の会の団長及び経験者を中心に四班編成で作業に従事し百八十九柱を収容。派遣団は、前回収容し仮安置されていた百五十五柱とともに、二月十四日、延べ三百四十四柱を本邦へと奉還し、翌十五日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑で挙行された引渡式で帰還団から厚生労働省へと遺骨を引き渡しました。